妊娠中の出血・おなかの張りについて
「おなかがよく張ります。」「少し出血しているようです。どうしたらいいですか?」という質問は妊婦さんからよく聞かれます。
これらの症状があったら心配ですよね。
けれど、少量の出血で病院へ電話・受診してもいいのかしら?と迷う方もおられるでしょう。
おなかの張り・出血は妊娠時期によって対処方法がかわってきます。
妊娠初期
この時期の出血は流産の可能性があります。
しかし、妊娠初期は4~5人に1人は出血を体験するといわれており、赤ちゃんがきちんと育っていく場合でも出血することはよくあります。
出血の状態は茶色いおりもの・薄いピンク色・赤い生理様出血と様々です。いずれの場合も安静にしておくことが必要になってきます。
茶色いおりものの場合、安静にして治まるようであれば様子をみてよいでしょう。
しかし、下腹部痛がある、出血量が増えてきた等の症状があれば、病院へ連絡し受診してください。
もちろん、少量の出血でも不安な場合は連絡してください。
また、妊娠初期の出血の原因は流産のほかに、子宮の入口のびらんやポリープなどがあります。
妊娠中期以降
この時期の出血は子宮入口のびらんやポリープの場合もありますが、切迫早産の可能性が考えられます。したがって、少量の出血でも必ず受診したほうがよいでしょう。
仕事中や家事をしているときなど、動いているときやそのあとはおなかが張ることがあります。おなかの張りを自覚したら、まず安静にしましょう。
これで症状が治まれば様子を見てもよいですが、出血を伴ったり、なかなか張りが治まらない場合は受診してください。
頻回なおなかの張りも、やはり切迫早産の兆候の一つです。
妊娠37週以降
妊娠37週からは正期産、赤ちゃんが生まれてもよい時期に入ってきます。
この時期の出血はねばっとしたピンク~赤い出血でおしるしであることが多いです。
子宮がお産・陣痛の練習を始めるためおなかが張ることも多くなります。
しかし、さらさらと流れ出る出血や持続するおなかの痛みがあれば、異常も考えられます。
必ず連絡してください。